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どうにもとまらない若大将


2017年10月1日
荒木和博


山本リンダの「どうにもとまらない」、大ヒットした歌ですが、ご存じの方は歳が分かります。その歌詞の中にこんな部分があります。

うわさを信じちゃいけないよ 私の心はうぶなのさ
いつでも楽しい夢を見て 生きているのが好きなのさ

今の北朝鮮の状況を見ていると、彼の地の若大将が一番やりたいのは米国と直接交渉して体制の存続を認めさせることでしょう。本当に攻撃するなんて「うわさを信じちゃいけないよ」と思っているかも知れません(うぶなのかどうかはなんとも言えませんが)。あるいは核やミサイル開発は国内を押さえるために強い姿勢でいなければならないという理由もあるのかも知れません。

しかし「いつでも楽しい夢を見て 生きているのが好きなのさ」ということになると核大国として米中と渡り合うという夢を見ているのかも知れません。少なくとも国民にはそう宣伝しています。山本リンダが45年前に北朝鮮がこうなると思って隠喩を込めて歌ったとは思えませんが、それなりに意味深です。

ついでに言えばこの歌には「はじけた花火にあおられて 恋する気分が燃えてくる」なんて一節もあります。花火大会で使う四尺玉という一番大きい花火を1発打ち上げるのに260万円位かかるそうです。20発打てば花火でも5000万円余り。弾道ミサイルでいくらにかかるのでしょう。これだけ乱発しておいて、今から「米国と恋する気分で撃っていた」では収まりません。行き着くところまで行くのでしょう。

この下に掲示されている富坂教授のコラムでは中朝関係が非常に厳しい状態になっていることが分かります。「もうどうにもとまらない」で、歌の終わりが見えてきたようです。